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2019年9月25日水曜日

◆Windows10のSpatial Soundの効果を視覚化:Windows Sonic for Headphones、Dolby Atmos for Headphones、2ch_Stereoのスペクトル解析の比較です:テストトーンの録音データ分析:付録は音声データ解析用の「Rコード」です

 Windows10のSpatial Sound(立体音響)の効果を視覚化してみました。

 今回は、7.1.2チャンネルのテストトーンの録音データについて、Windows Sonic for Headphones、Dolby Atmos for Headphones、2ch_Stereoの3通りの録音データのスペクトル解析の形状を比較しています。



 グラフは、Leftチャンネルに録音された、各スピーカーのテストトーンの音声のスペクトル解析の結果です。横軸が音声の周波数で、縦軸が音声のレベルです。

 Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesが「オフ」の状態で録音したデータ(2ch_Stereo)は、周波数帯別のレベルの凹凸がありません。

 Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesを「オン」の状態で録音したデータでは、周波数帯別のレベルの凹凸が見られます。

 この凹凸の特徴から、Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesが、頭部伝達関数(HRTF)を利用して音声処理をしていることがうかがえます。

 また、Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesが「オフ」の状態で録音した「サイドレフト」「バックレフト」「トップレフト」の録音データのレベルがかなり低いことがわかります。
 
Leftチャンネルに録音した「フロントレフト」スピーカーのテストトーンの特徴

Leftチャンネルに録音した「センター」スピーカーのテストトーンの特徴

Leftチャンネルに録音した「サイドレフト」スピーカーのテストトーンの特徴

Leftチャンネルに録音した「バックレフト」スピーカーのテストトーンの特徴

Leftチャンネルに録音した「トップレフト」スピーカーのテストトーンの特徴

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【付録:音声データ解析用の「R」のコードです】
 分析のための「R」のコードが整備できてきたので、3通りの録音データの特徴を一つの図の中でグラフ化することができるようになりました。

 当初、「meanspec()」の設定を「dB = 'max0'」としていたので、音声レベルの絶対値の比較ではなく、形状の比較になっていました。この設定の場合、解析対象の録音データそれぞれの音声レベルの最大値が0となるので、異なる録音データのレベルを相互に比較することができません。

 その後、「meanspec()」の設定を「norm=FALSE」にする方法がわかったので、音声レベルの相互比較ができるようになりました。そして、低音域の差が極端に大きくなっていたので、音声レベルのy軸をlogスケールにすることによって、中高音域でもレベル差の比較がわかりやすいようにしています。

 最初は、Audacityで録音したデータのスペクトル解析結果を書き出して、Excelで読み込んで、というように手動でデータ処理をしていましたが、「手動の作業」をできるだけ排除するために、「R」コードを利用することにしました。「R」で音声データを直接分析できるので、とても便利です。

 でも、Audacityのスペクトル解析のグラフはとても見やすいので、Audacityなども活用していきたいと思います。Audacityのスペクトル解析結果の数字で、音声レベルの相互比較ができます。

 「R」コードでの処理には、Excelシートでのデータ処理のように、データの手作業でのコピペなどは一切ありません。「R」コードでの処理は、再現性、反復性、信頼性の高い方法だと思います。ただし、「R」での処理では、データの全体を一覧しづらいというか、一覧しなくても処理できてしまう点には注意が必要だと思います。

 ドルビー社の7.1.2チャンネルのテストトーンには、各スピーカーごとに60秒間のテストトーン音声があります。そこで、「for i」文のループを利用して、 録音データから60秒おきに各スピーカーの5秒間の音声データを抜き取って、スペクトル解析をしています。グラフの作成でも「for i」文のループを利用しています。


【Rコードの処理フロー】

録音データの読み込み → 3通りの録音ファイルごとに10個のスピーカーそれぞれのデータのスペクトル解析 → 3通りの録音ファイルの解析結果データの結合 → 10個のスピーカーそれぞれの解析結果グラフの作成


library(soundgen)
library(seewave)
library(tuneR)
library(ggplot2)
library(tidyr)
library(dplyr)

###録音対象のスピーカーの名前の対応表を作成
sptrans <- data.frame(Speaker = c(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10),
  SPNAME = c("Front Left", "Front Right", "Center", "Subwoofer", "Side Left", "Side Right", "Back Left", "Back Right", "Top Left", "Top Right")
)

###録音データの読み込み
wdat <- readWave("712winsonic.wav")

###左右のチャンネルの録音データをそれぞれ抽出
wdatL<-channel(wdat,"left")
wdatR<-channel(wdat,"right")

###テストトーンの5秒間のデータを抽出するための開始・終了秒を指定
st <- 5
et <- 10
df_lr <- NULL
i = 0


###10個のスピーカーのそれぞれについて、スペクトル解析を行う
for(i in 1:10){

###左チャンネルの録音データのスペクトル解析
 d_l <- meanspec(wdatL,from=st,to=et, f = 48000,norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="blue")
 colnames(d_l) <- c("Frequency1", "dB_L")

###右チャンネルの録音データのスペクトル解析
 d_r <- meanspec(wdatR,from=st,to=et, f = 48000, norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="red")
 colnames(d_r) <- c("Frequency", "dB_R")

 d_lr <- cbind(d_l,d_r)
 d_lr <- as.data.frame(d_lr)

###解析結果データにスピーカー番号と音声ファイル情報を付与
 d_lr$Speaker <- as.integer(i)
 d_lr$Sound_File <- as.character("WinSonic")

 df_lr <- rbind(df_lr,d_lr)

###60秒後の次のスピーカーの音声を解析するために、60をプラス
 st <- st + 60
 et <- et + 60
}

###Windows Sonic for Headphonesの解析データとして格納
wdf_lr <- df_lr


###同様にDolby Atmos for Headphonesと2chステレオ音声の解析を行う
ddat <- readWave("712dolby.wav")
ddatL<-channel(ddat,"left")
ddatR<-channel(ddat,"right")
st <- 5
et <- 10
df_lr <- NULL
i=0
for(i in 1:10){
d_l <- meanspec(ddatL,from=st,to=et, f = 48000, norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="blue")
colnames(d_l) <- c("Frequency1", "dB_L")

d_r <- meanspec(ddatR,from=st,to=et, f = 48000, norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="red")
colnames(d_r) <- c("Frequency", "dB_R")

d_lr <- cbind(d_l,d_r)
d_lr <- as.data.frame(d_lr)
d_lr$Speaker <- as.integer(i)
d_lr$Sound_File <- as.character("DolbyAtmos")
df_lr <- rbind(df_lr,d_lr)
st <- st + 60
et <- et + 60
}

###Dolby Atmos for Headphonesの解析データとして格納
ddf_lr <- df_lr


sdat <- readWave("712stereo.wav")
sdatL<-channel(sdat,"left")
sdatR<-channel(sdat,"right")
st <- 5
et <- 10
df_lr <- NULL
i=0

for(i in 1:10){
d_l <- meanspec(sdatL,from=st,to=et, f = 48000, norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="blue")
colnames(d_l) <- c("Frequency1", "dB_L")

d_r <- meanspec(sdatR,from=st,to=et, f = 48000, norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="red")
colnames(d_r) <- c("Frequency", "dB_R")

d_lr <- cbind(d_l,d_r)
d_lr <- as.data.frame(d_lr)
d_lr$Speaker <- as.integer(i)
d_lr$Sound_File <- as.character("2ch_Stereo")
df_lr <- rbind(df_lr,d_lr)
st <- st + 60
et <- et + 60
}

###2ch_Stereoの解析データとして格納
sdf_lr <- df_lr

###3通りの解析データを結合する
swddf_lr <- rbind(wdf_lr,ddf_lr,sdf_lr)



###10個のスピーカーの解析データのグラフ作成(レフト、ライトのチャンネル別)

for(i in 1:10){

###グラフ作成用データの整備。必要な列(変数)をスピーカーごとに集める
 td_lr <-select(swddf_lr,Frequency,dB_L,dB_R,Sound_File,Speaker) %>% 
  filter(Speaker == i)

###「スピーカー番号とスピーカー名の対応表」からスピーカー名を入手する
 swddf_lr1 <- join(td_lr,sptrans,by="Speaker")

 swddf_lr1$SPNAME <-as.character(swddf_lr1$SPNAME)

###レフトチャンネルのグラフ作成

g <- ggplot(data = swddf_lr1) + geom_line(aes(x=Frequency,y=dB_L,group=Sound_File, colour=Sound_File)) + labs(x="Frequency(kHz)",y="Energy(log2)") + labs(title="Left Speaker") + scale_y_continuous(trans = 'log2')
g1 <-  g + facet_wrap(~SPNAME)
ggsave(file=paste0("cgl",i,".png"),plot(g1),dpi = 200, width = 7.2, height = 4.8)
print(g1)


###ライトチャンネルのグラフ作成

g <- ggplot(data = swddf_lr1) +
geom_line(aes(x=Frequency,y=dB_R,group=Sound_File, colour=Sound_File)) + labs(x="Frequency(kHz)",y="Energy(log2)") + labs(title="Right Speaker") + scale_y_continuous(trans = 'log2')
g2 <-  g + facet_wrap(~SPNAME)
ggsave(file=paste0("cgr",i,".png"),plot(g1),dpi = 200, width = 7.2, height = 4.8)
print(g2)
}




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2019年9月24日火曜日

◆チャンネルベースでは、大きな違いは見られません:Windows Sonic for HeadphonesとDolby Atmos for Headphonesのスペクトル解析の比較です

 7.1.2チャンネルのスピーカーのテストトーンの録音データのスペクトル解析結果を、Windows Sonic for HeadphonesとDolby Atmos for Headphonesで比較してみました。

 スピーカーごとに、Leftチャンネルの録音データを比較しましたが、以下の図にあるように、凹凸の特徴にはほとんど違いは見られません。グラフは、ほとんど重なっています。



 グラフの形状に違いが見られないのは、録音や解析に利用しているソフトウェアの精度の問題なのかもしれませんが、周波数帯別の音声レベルの凹凸の特徴からすると、同じ頭部伝達関数(HRTF)を使用しているように見えます。
 
 もちろん、今回の検証の範囲外の、左右の音声の「時間差」の要因では違いが見られる可能性はあります。
 
 また、音声オブジェクトの処理については、音声オブジェクトの処理可能数の仕様がWindows Sonic for HeadphonesとDolby Atmos for Headphonesでは違っているので、「Dolby Atmos」の音声については聴こえ方に違いがあるのではないかと思います。

 チャンネルベースでは、大きな違いがないようなので、例えば、Netflixの5.1ch音声の映画やドラマの視聴であれば、Windows Sonic for HeadphonesとDolby Atmos for Headphonesのどちらを利用しても大差ないのかもしれませんが、実際のNetflixの5.1ch音声などを録音して検証する必要があります。













2019年9月23日月曜日

◆We can see effects of Windows Sonic for Headphones:スペクトル解析で見るWindows Sonic:How "Windows Sonic for Headphones” looks like.:その3

 7.1.2チャンネルのスピーカーのテストトーンを、Windows Sonic for Headphonesを「オン」にして録音した場合と「オフ」にして録音した場合の録音データを分析し、比較することによって、Windows Sonic for Headphonesの音声処理の仕組みの一部を知ることができました。



 Windows Sonic for Headphonesを「オン」にして録音した場合と「オフ」にして録音した場合の録音データの間には明らかに違いが見られます。

 つまり、Windows Sonic for Headphonesを「オン」にした場合と「オフ」にした場合では、ヘッドホンやイヤホンから聴こえてくる音声には明らかな違いがあるということになります。



 横軸が音声の周波数、縦軸が音声のレベルのスペクトル解析の結果(Spectrum)を見ると、Windows Sonic for Headphonesが頭部伝達関数(HRTF)を利用して、音声を処理している様子を知ることができます(図1a,b)。

 青の線がレフトチャンネルの録音、赤の線がライトチャンネルの録音です。つまり、青の音声は左耳に、赤の音声は右耳に聴こえている、ということになります。


図1a:Windows Sonic 「オン」の場合のFront Leftスピーカーの音声の録音

図1b:Windows Sonic 「オフ」の場合のFront Leftスピーカーの音声の録音

 Windows Sonic for Headphonesを「オン」にして録音したフロントレフトのスピーカーのテストトーンの録音では、LeftとRightのチャンネルの両方に音声が見られるだけではありません。図1aでわかるように、スペクトル解析で見た周波数帯別の音声レベルに特徴が見られます。

 Windows Sonic for Headphonesが「オン」の場合、周波数帯によって音声レベルの凹凸が見られますが(図1a)、この凹凸の特徴が「頭部伝達関数(HRTF)」を示しているようです。

 一方、Windows Sonic for Headphonesが「オフ」の場合は、音声レベルの凹凸は全く見られません(図1b)。また、「オフ」の場合は、Leftチャンネルにしか音声は録音されていません。

 図1aのような周波数帯別の凹凸の特徴がある音声を聴くと、音源がフロントレフトのスピーカーの方向にあると感じるようになっている、というのが頭部伝達関数を利用した音声処理の仕組みです。なお、実際には、「時間差」の要因も利用されています。

 人間が、音声の周波数、レベル、時間差などを利用して音源の方向を判断していることを利用して、Windows Sonic for Headphonesは音声データを処理しています。そのような仕組みは、頭部伝達関数(HRTF)として分析されています。

 残念ながら、頭部伝達関数(HRTF)には個人差があるので、Windows Sonic for Headphonesの頭部伝達関数(HRTF)が合わない人にとっては、効果が弱かったり、音源の方向を誤って判断することもあると思われます。個人差に合わせて、周波数帯の特性などを微調整できるような仕組みを備えてほしいと思います。

 今回は、「時間差」の要因については見ていませんが、スペクトル解析図で、処理された音声の周波数とレベルの特徴がわかり、Windows Sonic for Headphonesの音声処理の一側面を知ることができたと思います。

 「時間差」の要因については、「その2」の記事で触れていますので、ご覧ください。



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<スペクトル解析図について>
 スペクトル解析図の横軸は、音声の周波数(Frequency)ですが、この図では左側が低音、右側が高音になります。人間の可聴周波数帯域はおおよそ「20Hz~20000Hz」と言われています。ちなみに、ハイレゾの音声は、「20000Hz」をはるかに上回る周波数帯域の音声を含んでいます。
 スペクトル図の縦軸は、音声のレベルです。低周波数のレベルが大きいので、対数スケールにしています。
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☆関連記事
◆コンテンツ(音源)が左右する、Windows Sonic for Headphonesの効果:How "Windows Sonic for Headphones” looks like.:その1

◆コンテンツ(音源)が左右する、Windows Sonic for Headphonesの効果:How "Windows Sonic for Headphones” looks like.:その2


<図表:Windows Sonic for Headphonesが「オン」の場合>

 周波数帯別の凹凸の特徴は、フロントレフトスピーカーの場合とそれ以外の場合で分かれています。「サイド」「バック」「トップ」の3つのスピーカーの周波数帯別凹凸の特徴はほとんど同じです。

 青の線がレフトチャンネルの録音、赤の線がライトチャンネルの録音です。青の音声は左耳に、赤の音声は右耳に聴こえている、ということになります。
 
 
フロントレフトスピーカーの音声

センタースピーカーの音声

サイドレフトスピーカーの音声

バックレフトスピーカーの音声

トップレフトスピーカーの音声

サブウーファーの音声<図表:Windows Sonic for Headphonesが「オフ」の場合>
フロントレフトスピーカーの音声

センタースピーカーの音声


サイドレフトスピーカー

バックレフトスピーカーの音声

トップレフトスピーカーの音声

フロントレフト(青)、サイドレフト(赤)の比較:形状には違いが見られませんが、音声レベルにはかなりの差が見られます

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付録:スペクトル解析結果のグラフ作成用「R」コードの例

 Audacityで録音した音声ファイルを「R」に読み込めるので、分析やグラフ作成まで「R」で処理することができます。

library(soundgen)
library(seewave)
library(tuneR)
library(ggplot2)

wdat <- readWave("712winsonic.wav") #録音したwavファイルの読み込み

wdatL<-channel(wdat,"left")  #レフトチャンネルを抽出
wdatR<-channel(wdat,"right") #ライトチャンネルを抽出

st <- 5  #解析処理対象の開始時間(秒)
et <- 10  #解析処理対象の終了時間(秒) 

#左右のチャンネルの周波数帯別解析結果をマトリックスデータに保存し、列名をつける

d_l <- meanspec(wdatL,from=st,to=et, f = 48000,  norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="blue")  
colnames(d_l) <- c("Frequency", "dB_L") 

d_r <- meanspec(wdatR,from=st,to=et, f = 48000,  norm=FALSE,correction = "energy", flim = c(0, 20), col="red")
colnames(d_r) <- c("Frequency1", "dB_R")

d_lr <- cbind(d_l,d_r) #左右チャンネルのデータを結合

d_lr <- as.data.frame(d_lr) #データフレーム形式に変換

#左右のチャンネルのグラフを一つの図の上に描く
glr <- ggplot(d_lr, aes(x=Frequency)) + geom_line(aes(y = dB_L,color = "dB_L")) 
glr <- glr + geom_line(aes(y = dB_R, color = "dB_R")) 
glr <- glr + scale_color_manual(values = c("blue","red"))+ggtitle("Spectrum : Front Left") + ylab("Energy(log2)") + labs(color = "Channel")+ scale_y_continuous(trans = 'log2')
plot(glr)
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2019年9月21日土曜日

◆Xbox Oneは、魅力的なメディアプレーヤー​:Windows Sonic for HeadphoneやDolby Atmos for HeadPhoneも利用できます

  2020年末頃に新モデルが出るという「Xbox」ですが、BDドライブ非搭載の「Xbox One Sのデジタルエディション」だと2万円台前半で買えるようです。その機能を考えるとかなり割安なメディアプレーヤーです。

 Xbox One Sは、4K、HDR対応、UHD BDプレーヤー、ピクチャーインピクチャーの形で、レコーダーのテレビ放送や録画ファイルを見ることもできたりします。

 Netflix、hulu、Amazonビデオなどの動画配信サービスにも対応していて、4K UHD再生にも対応しています。Youtubeや楽天SHOWTIMEにも対応しています。

 インターネットブラウザも備えていて、高性能なスモールパソコンという位置づけができると思います。

 つまり、「Apple TV 4K」と「UHD BDプレーヤー」と「ゲーム機」がセットになっているようなものなのです。Apple TV 4KとUHD BDプレーヤーを買うと5万円くらいになるので、そのコスパは高いようです。

Xbox One Sの「デジタルエディション」は、BDドライブ非搭載です。

  そして、Windows Sonic for HeadphoneやDolby Atmos for HeadPhone(有料)対応なので、Dolby Atmos対応のホームシアターセットがなくても、普通のヘッドホンでバーチャル立体音響を楽しむことができるというのは魅力的です。

 Xbox One Sと4Kディスプレイ、ヘッドホンとネット環境があれば動画配信サービスの最上位フォーマットの作品を楽しめるということになります。こんなことは、Apple TV 4Kなどでは不可能なので、ポイントが高いと思います。

 私は、ソニーのPS3をメディアプレーヤーとしてしか利用していませんが、Xbox OneはPS3をはるかに上回るメディアプレーヤー機能を有しています。

 なお、来年末に登場する新型Xbox Scarletは、高性能のCPU、メモリ、SSDなどを備えて、8K対応?。さらに、高性能なコンピュータになるようです。




◆NOKEROで常夜灯は電気代無料:災害時の停電対策は、ソーラーパワーの活用

 「NOKERO」は、ソーラーパネルによる太陽光充電方式のLEDライトです。

 「NOKERO」の「KERO」はkerosene(灯油, 石油)のことで、「石油を使わない」といった意味のようです。電気のない途上国の人々に明かりを提供するという目的で開発されたようです。
 
 充電池はお試し用というのが1本(単3形)入っています。その充電池の能力が落ちてきたら、エネループとかの充電池に交換できます。明るさは強と弱の2段階です。

 晴天の日に朝から夕方まで南向きのベランダに出して充電します。そうすると、弱の明るさであれば一晩持つので、災害時用としてだけでなく、常夜灯として日常的に利用することができます。もう1個ほしいと思っています。

 ​パナソニックの電球型LEDランタンが人気になって、昨年は入手困難になったりしていました。

 パナソニックの電球型LEDランタンの場合は、単3電池3本で長時間点灯しますが、電池切れになった場合は、エネループなどの充電池用のソーラー充電器があると便利です。
 
 ソーラー充電器の「PowerFilm AAチャージャー」(単3充電池4本型)も利用していますが、晴天の日であれば1日で単3充電池4本をほぼ実用的なレベルまで充電することができます。

 パナソニックの電球型LEDランタンとこの充電器で運用すれば、停電でも明かりには困らないと思います。

 
■「石油に頼らない」という哲学のNOKERO

ソーラー充電式電球【NOKERO/ノケロ 】センサー付き防災用品 アウトドア・災害時にも活躍 室内・車内・テントの中でも安心して使用可能​​


■デザインと機能が人気化の理由か

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■明かりの色も選べるタイプは、価格が高くなります

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単3充電池に充電できるソーラー充電器

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■充電するには充電池が必要。普通の乾電池に充電はできません。

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■単4を単3にするスペーサーがあれば、単3対応のソーラーチャージャーで単4充電池も充電できます

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【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】
 

◆「i-dio HQ Selection」のハイレゾ級音楽放送をエアチェックしてみる:手元の機材では48kHzでの録音が限界

  「i-dio HQ Selection」のハイレゾ級音楽放送をエアチェックしてみました。

 「i-dio」は、VHF-Low帯=99MHz~108MHzを利用した新しい放送ですが、ネットで利用するのが基本です​。

 エアチェックというよりも、ネットストリーミングなので、「ストリーミングチェック」ということになると思います。

 ハイレゾ級音楽放送の「i-dio HQ Selection」チャンネルは、パソコンのアプリが対応していないので、スマホアプリで再生した音声を録音する形になります。

 手持ちの機器では、96kHzでの録音はできませんが、48kHzならなんとかできました。一応、周波数的にはCD以上のスペックでの録音になります。

 録音に利用するノートパソコンのヘッドホン・マイク端子が壊れているのか、アナログ入力をヘッドホン・マイク端子につないでもノートパソコンに入力した音声を聴けなかったので、USBオーディオデバイスからの入力にして録音しました。

 まず、iPhoneとDENONのUSB DAC「DA-300USB 」とを、Lightning - USBカメラアダプタ経由でつなぎます。

 次に、「DA-300USB 」は、アナログ出力(RCA)しかないので、「DA-300USB 」からのアナログ出力をYAMAHAのマルチメディアアンプ「RP-U200」のアナログ入力に入れます。

 最後に、RP-U200とノートパソコンをUSBでつなぎました。RP-U200は、USBオーディオの入力機器として機能しますが、この場合、RP-U200のUSBでの出力は48kHzまでになります。

♪まとめると、下記のような形の接続になります。

「iPhone→USB→DA-300USB→RCA→RP-U200→USB→ノートパソコン」


♫録音用のソフトは、Audacityを使いました。タイマー録音もできるので便利です。

Audacity


「iPhone→USB→DA-300USB」のところは、96kHzなのですが、「RP-U200→USB→ノートパソコン」のところが、48kHzなので、この部分の制約によって、48kHzでの録音になってしまいます。
 
 例えば、iPhoneからのUSB入力を光デジタルに出力する機器のほかに、下記の製品のように光デジタル入力を備えて、USBオーディオで96kHzの出力ができる機器があれば、アナログの入出力なしに、96kHzでの録音ができるのではないかと思います。

 「i-dio HQ Selection」が、パソコンでの再生に対応していれば、DA-300USBだけで、96kHzでの録音ができるはずです。だから、パソコンでの再生に対応していないのでしょうが、下記のような製品があれば、スマホアプリでの再生音声をパソコンで録音できるので、パソコンのアプリでの再生を制限している意味はないと思います。


 CREATIVE:USBオーディオインターフェース Sound Blaster Digital Music Premium HD r2 ​ 公式・製品情報ページ​​


入出力端子が豊富なので活用の幅が広がります
​​

【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】





2019年9月20日金曜日

◆Windowsパソコンで、アマゾン・プライム・ビデオを視聴する際には、Microsoft Edgeブラウザがおすすめ

  Microsoft Edgeブラウザで、アマゾン・プライム・ビデオのHD作品を再生すると、「HD 1080p」の表示が見られます。「HD 1080p」は、ブルーレイ級の画質を意味します。

 回線のスピードが十分な速さで安定していれば、再生開始時の「HD」表示が1~2分で「HD 1080p」になるようです。15インチのノートパソコンの画面では、大きな違いは感じられませんが、「HD」から「HD 1080p」表示にが変わると、精細感が増して、クリアな感じになるように思います。「HD 1080p」は、フルHDの画面に最適な画質です。

 Netflixの映画やドラマの場合、Windowsパソコンで「HD 1080p」画質で視聴するためには、Microsoft Edgeブラウザや、IEブラウザ、専用アプリを利用する必要があります。ChromeもChrome Bookでは、1080pに対応しています。

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<Netflixの解像度:パソコンのブラウザの場合>
Google Chrome
 Windows、MacおよびLinuxで最大720p
 Chrome OSで最大1080p
Internet Explorer最大1080p
Microsoft Edge最大4k*
Mozilla Firefox最大720p
Opera最大720p
Mac OS X 10.10.3以降のSafari最大1080p
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 Netflixは、ブラウザ別の解像度の違いの詳細を公表していますが、アマゾンは、ヘルプガイドでは、「HD」と「HD 1080p」を区別していません。ヘルプガイドには、「HD」という表記しかありません。でも、実際には、「HD 1080p」と「HD」の2種類の画面表示があるのはどういうことなのでしょう。

 Netflixがブラウザによって解像度の上限を変えているのは、著作権保護(DRM)の問題が背景にあるようです。ブラウザによって、著作権保護の仕組みが異なるからのようです。

 著作権保護の問題であれば、配信事業者の判断というよりも、コンテンツホルダーの判断であるはずです。Netflixもコンテンツホルダーではありますが。

 Netflix以外の配信事業者の場合でも、「HD」と「HD 1080p」の区別が存在しているかもしれません。

 ということは、アマゾン・プライム・ビデオなどを「HD 1080p」で観ようとする場合には、Netflixの例にならって、Microsoft Edgeブラウザで視聴するのが理に適っているように思います。

 しかも、Microsoft Edgeブラウザは動画再生時の電力消費量が少ないようですので、一石二鳥です。

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<アマゾン・プライム・ビデオ:パソコンの対応ブラウザ> 
パソコンでのPrime Videoシステム要件
Prime Videoは、Windows、Mac OS、Chrome OS、Linuxを実行しているパソコンのウェブブラウザからご利用いただけます。
注: すべてのPrime Videoタイトルが全機能に対応しているわけではありません。
Prime Videoにアクセスするには、以下のウェブブラウザの最新バージョンを実行していることを確認してください。
Google Chrome
Mozilla Firefox
Microsoft Internet Explorer
Microsoft Edge
Safari
Opera
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2019年9月19日木曜日

◆1980年代の空気感たっぷりのNetflixの「Stranger Things( ストレンジャー・シングス)未知の世界」を、1980年代的な機器で観賞する

 1980年代の雰囲気をウリにしている、Netflixの「Stranger Things 未知の世界」は最高で4K画質で配信されていますが、NTSC方式のアナログテレビの画質で見ると、独特の雰囲気があっていいかもしれません。

  NTSC方式は、米国と日本で基本部分が同じなので、1980年代の米国のテレビの雰囲気をほぼそのまま堪能することができます。

 「Stranger Things 未知の世界」のシーズン4まで、1年以上の期間があるでしょうから、それまで、「Stranger Things 未知の世界」をいろいろな見方で楽しみたいと思います。

 本当は、4K画質、サラウンドサウンドで観たい気持ちもあるのですが、対応機器を持っていないので、今のところは、アナログ画質で我慢したいと思います。


 80年代の雰囲気を再現する、最高の視聴環境は、昭和時代のブラウン管カラーテレビで観賞することでしょう。

 「4K HDR、サラウンドサウンド」とはかけ離れた画質と音響です。

 さすがに、白黒テレビは行き過ぎで、18型~20型くらいのブラウン管のカラーテレビがちょうどよさそうです。

 
■ブラウン管テレビでNetflixの「Stranger Things 未知の世界」を観賞する方法
 
 ネットフリックスを再生する機器(Fire TV Stick、Fire TV Cube、Apple TV、PS4、PS3、Xbox One、BDプレーヤー、BDレコーダー、パソコンなど)のHDMI出力やコンポジット出力をRFコンバーターに入力し、アンテナ線でブラウン管テレビのRF入力につなぎます。HDMI入力のないRFコンバーターとHDMI出力しかない機器の組み合わせの場合は、HDMIからコンポジットビデオへの変換器が必要になります。


再生機器 → (HDMIコンバーター) → RFコンバーター → ブラウン管テレビ



■ブラウン管テレビがない場合に、Netflixの「Stranger Things 未知の世界」をアナログの画質で観賞する方法

 下記の方法が考えられますが、テレビにはアップコンバート機能があったりするので、できればアップコンバート機能のないパソコン用ディスプレイを利用するのが望ましいと思います。
 
1)BDレコーダーのコンポジット出力を、テレビのコンポジット入力(NTSC入力)につなぐ方法が最も手軽でしょう。


2)PS3に「PS3対応 AVコンポジット ケーブル」を接続して、コンポジット出力をテレビにつなぐ。


3)Fire TV Stick、Fire TV Cube、Apple TV、PS4、Xbox Oneなどに「HDMIコンバーター」を接続して、コンポジット出力をテレビにつなぐ。



■テレビがない場合に、Netflixの「Stranger Things 未知の世界」をアナログの画質で観賞する方法

1)Fire TV Stick、Fire TV Cube、Apple TV、PS4、PS3、Xbox One、BDプレーヤー、BDレコーダー、パソコンなどの出力をソニーのロケフリ(LF-PK1、LF-PK20、LF-V30など)につないで、パソコンやPSPで視聴する。

 機器によっては、「HDMIコンバーター」が必要になります。「HDMIコンバーター」はコンポジット接続のものを選びます。アナログの画質を向上させることは目的ではないので、S端子やコンポーネント端子を使う必要がありません。

 この方法では、ネット環境によっては、外出先や海外からでもNetflixの「Stranger Things 未知の世界」をアナログの画質で観賞することができます。

 Apple TV経由でネットフリックスをPSPで見たことがありますが、さすがに、PSPでは字幕を見るのがつらかったりするので、場合によっては日本語吹き替え版を観賞することになると思います。
 もし、字幕版を何度も見て、字幕が不要になっていればオリジナル音声版を観るのがいいと思います。


2)Fire TV Stick、Fire TV Cube、Apple TV、PS4、PS3、Xbox One、BDレコーダー、パソコンなどの出力をSlingBoxにつないで、パソコンやスマホ、タブレットで視聴する。

 機器によっては、「HDMIコンバーター」が必要になります。SlingBox純正の「Slingbox HDMIコンバーター」もありますが、コンポーネント接続になってしまいます。アナログの画質を向上させることは目的ではないので、普通のコンポジット接続の「HDMIコンバーター」を使うのがよいと思います。

 この方法では、ネット環境によっては、外出先や海外からでもNetflixの「Stranger Things 未知の世界」をアナログの画質で観賞することができます。

 また、スマホでSlingBoxの映像を見る場合は、「昭和スマアトテレビジョン」にスマホをセットして見るのがよいでしょう。


3)Fire TV Stick、Fire TV Cube、Apple TV、PS4、PS3、Xbox One、BDレコーダー、パソコンなどの出力をアナログビデオキャプチャー機器に接続して、パソコンで視聴する。

 例えば、パソコン用の、PCI接続やUSB接続のアナログテレビチューナーなどにコンポジットビデオ入力(NTSC入力)がある場合、Netflix再生機器をつなげば、パソコンで、アナログ画質の映像を視聴することができます。画質調整も簡単にできます。


■その他、次善の方法としては、Netflixの契約プランを「ベーシックプラン」にして、SD画質で見る方法がありますが、この方法は、プレミアムプランで4K画質で観賞していた場合にしか、画質劣化効果を感じることができないと思います。「ベーシックプラン」のSD画質とNTSC方式のアナログ画質は別ものです。

 やはり、アナログ機器を利用して、NTSC方式のアナログの画質の雰囲気を楽しみたいものです。

【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】

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◆Windows Sonic for Headphonesが役立つのは、Netflixを見る時?​

 結論から言うと、Windows10のノートパソコンで動画配信サービスの映画・ドラマをヘッドホンで楽しむ場合、「Netflixと​Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesの組み合わせ」が最適、ということになります。

 大がかりなスピーカーシステムなしに、パソコンとヘッドホンだけでサラウンドサウンドを楽しめます。Netflixのストアアプリ版で視聴すると、音声メニューで5.1ch音声の作品かどうかを確認できます。

 ​Windows Sonic for Headphones(あるいはDolby Atmos for Headphones)は、音源が5.1chや7.1chなどのマルチチャンネルでない場合は大きな効果は期待できないようです。

 5.1chや7.1ch音源の場合は、効果が期待できますが、5.1chや7.1chというと、すぐ思いつくのは、DVDやブルーレイなどのパッケージ型メディアです。

 しかし、ブルーレイとかは、動画配信サービスの「見放題」と比べると高コストですし、ディスクの取り扱いなど手間もかかります。同じ作品を何度も見るようなこともあまりありません。

 やはり、動画配信サービスでは手軽にたくさんの映画やドラマを、比較的低コストで視聴できるので、動画配信サービスで5.1ch音響を利用できるのが理想です。

 Fire TV Stickなどのストリーミング端末で5.1chに対応している動画配信サービスはありますが、パソコンでの再生の場合には、5.1ch対応のサービスは限られます。

 ストリーミング端末が5.1chに対応していると言っても、ストリーミング端末の先に5.1ch対応のスピーカーシステムがないと意味がありません。

 寝室でごろ寝しながら楽しむ場合には、パソコンと普通のヘッドホンの組み合わせのように手軽に楽しめるのが理想です。

 残念ながら、アマゾン・プライム・ビデオはパソコンでの再生の場合は5.1chに対応していません。huluは、パソコン以外でも5.1ch非対応のようです。U-NEXTの場合も、ドルビーオーディオはパソコンでは非対応です。

 Netflixは、パソコンで​​​再生する場合でも5.1chやDolby Atmosなどに対応しています(アプリで再生する場合)。​

 パソコンで利用する動画配信サービスの中で、Windows Sonic for Headphones(あるいはDolby Atmos for Headphones)との組み合わせに最も適しているのは「Netflix」ということになるようです。

 Netflixで5.1chやDolby Atmosで配信している映画やドラマを見る場合、Windows Sonic for Headphonesをオンにすると、サラウンド感のあるサウンドで視聴することができます。
 Dolby Atmos for Headphones(有料)を利用しても同じようにサラウンド効果が得られるはずです。

【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】

◆動画配信サービスのサラウンドサウンドを低費用で楽しむ​方法

 動画配信サービスで映画やドラマを観賞する際、サラウンドサウンドで楽しみたいという場合には、どのような機器の組み合わせが考えられるでしょうか。

 できるだけローコスト、かつ手軽にサラウンドサウンドを楽しめる環境を構築できる方法をいくつか考えてみました。

 手元にどのような再生端末があるのかによってコストは異なりますが、テレビもパソコンも何もないゼロの状態から構築する場合には、「Xbox One S、液晶ディスプレイ、普通のヘッドホン」という組み合わせがかなり低費用でできるのではないかと思います。

 Xbox One Sは、ストリーミング端末になるほか、UHD BDプレイヤーにもなり、Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesにも対応しているというすごい端末です。


○Netflixでは、下記の1、2、3、4のいずれの場合も5.1chを再生できます。


○アマゾン・プライムビデオでは、2、3、4の場合に5.1chを再生できます。


1.Windows10のノートパソコン、普通のヘッドホン

 手元にWindows10のノートパソコンがあれば、Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesをオンにして、普通のヘッドホンでサラウンドサウンドを楽しめます。最もコンパクトな形だと思います。ごろ寝で利用するには最適かもしれません。


2.Xbox One S、テレビ(液晶ディスプレイ可)、普通のヘッドホン

 Xbox One Sをテレビ、あるいは液晶ディスプレイにつないで、Xbox のアプリで動画配信サービスを利用します。Xbox One SもWindows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesを利用できるので、普通のヘッドホンでサラウンドサウンドを楽しめます。


3.動画配信サービス対応テレビ、サラウンドヘッドホンシステム(あるいはサラウンド対応サウンドバー)

​​ 動画配信サービス対応テレビがあって、そのテレビが動画配信サービスの5.1ch音声再生に対応していれば、あとは、サラウンドヘッドホンシステム(あるいはサラウンド対応サウンドバー)を追加するだけです。
 
 最近のテレビのリモコンには、複数の動画配信サービスのボタンがあるほどなので、テレビだけで動画配信サービスを簡単に利用できるようになっています。

 新型のテレビであれば、テレビのスピーカーだけでDolby Atmosに対応しているものもあります。このような新型テレビの場合は、動画配信サービスにも当然対応しているので、テレビだけでサラウンドサウンドが楽しめます。​​


4.Fire TV Stickなどのストリーミング端末、光デジタル出力のあるテレビ(液晶ディスプレイなどの場合は、HDMI出力から映像と音声を分ける機器が必要)、サラウンドヘッドホンシステム(あるいはサラウンド対応サウンドバー)

 動画配信サービス非対応のテレビでも、ストリーミング端末を接続すれば、手軽に動画配信サービスの映画やドラマをテレビで楽しむことができます。

 ストリーミング端末からの音声をテレビの光デジタル出力を通じて、サラウンドヘッドホンやサウンドバーに入力してサラウンドサウンドを再生します。

【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】

◆Windows10パソコンで利用する動画配信は、Netflixのスタンダードプランがよさそうです

 ​なぜ、​Windows10ノートパソコンで動画配信を利用する場合にNetflix(ネットフリックス)のスタンダードプランがよいのでしょうか。

理由1:15インチ程度のノートパソコンの画面の大きさであれば、スタンダードプランの画質である「Super HD(フルHD)」で満足できると考えられるからです。

 15インチ程度のノートパソコンでは、フルHD解像度で十分にきれいに見えると思います。例えば、32インチ以下のテレビのほとんどが「1366×768」の解像度なのは、画面が小さい場合には高解像度でなくてもきれいに見えるからです。


理由2:Netflixは、Windows10のノートパソコンでもDolby Digital Plus 5.1ch音声で視聴することができます。Netflixの多くの映画や海外ドラマ、オリジナルドラマはドルビー5.1ch(一部Dolby Atmos)に対応していて、Windows10のノートパソコンとヘッドホンがあれば、Windows Sonic for Headphonesあるいは、Dolby Atmos for Headphonesを利用することによって5.1ch音声を楽しむことができます。
 HDMIの外部出力でも、5.1ch音声やDolby Atmosの音声を出力できます。


 アマゾン・プライムビデオやHulu、U-NEXTなどは、パソコンでの視聴では5.1ch音声非対応です。主要な動画動画配信サービスで、パソコンでの視聴で5.1ch音声に対応しているのは、Netflixしかないのが現状です。Netflixのスタンダードプランであれば、多くの映画やドラマを「Super HD(フルHD)画質、5.1ch音声」で楽しむことができます。

 Netflixのプレミアムプランであれば、4K HDR画質やDolby Atmos音声も利用できますが、普通のWindows10のノートパソコンで再生する場合は画質はフルHDですし、Dolby Atmos音声対応作品も多くありません。「4K HDR、Dolby Atmos音声」対応作品もスタンダードプランで「フルHD、5.1ch音声」で楽しむことができます。

 もちろん、他の動画配信サービスには、Netflixでは見られない映画やドラマのタイトルもあるので、見たいタイトルのある動画配信サービスを選ぶことになると思いますが、5.1ch音声で視聴できるというのはNetflixの大きな魅力になっていると思います。


◆iOS 13がDolby Atmos対応で、iPhoneやiPadが動画配信に最適なモバイル端末になるかどうかが注目されます

 「iOS 13」対応端末の一部の機種では、HDRやドルビー・アトモス対応ということになります。

 新サービス「Apple TV+」で、iPhoneやiPad向けにDolby AtmosやDolby Digital Plus 5.1chの音声のコンテンツを配信するようになれば、対応するiPhoneやiPadは、有力なコンテンツ消費用端末として利用できます。

 iPhone11とMovie Maskのようなヘッドマウント装置を組み合わせると、HDR、サラウンドサウンドの快適なプライベートシアターの完成となります。

 端末の機能としてDolby AtmosやDolby Digital Plusに対応していても、その機器向けにはDolby AtmosやDolby Digital Plusのコンテンツが配信されていない、という残念な現状が、「Apple TV+」の登場で変わるのかどうか、注目されます。

【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】
 

◆NETFLIXのWindows10アプリで「Dolby Digital Plus」を出力:サウンドバーで楽しむネットフリックス

 NETFLIXのWindows10アプリで「Dolby Digital Plus」を出力。​​​​

​ 結論から言うと、​​Windows10のノートパソコンのHDMI出力を利用して、Netflix(ネットフリックス)のストアアプリを利用する場合、対応するスピーカーシステムがあれば、「Dolby Digital Plus」の音声を楽しむことができます。画面はノートパソコン、音声を外部スピーカーという形にしてもいいですし、もちろん、HDMI出力先のテレビと外部スピーカーで視聴することもできます。

 Windows10のノートパソコンのHDMI出力から、Netflix(ネットフリックス)のストアアプリの音声をヤマハのサウンドバーのYSP-2200に出力してみました。

 NetflixのWindows10ストアアプリでドラマ「ロスト・イン・スペース」を再生したところ、YSP-2200の表示窓には、「Dolby Digital+」​の表示が見られました。

 ​Windows10のノートパソコンには、Dolby Accessをインストールしてあるためか、パソコン画面の右下のスピーカーアイコンを右クリックして表示されるメニューには、5.1ch、7.1chのほかにDolby Atmosの表示もあります。​YSP-2200は7.1chまで対応していますが、古い機種なのでDolby Atmosには非対応です。

 ということで、Windows10のパソコンは、Dolby Accessによって、Dolby Atmos対応AVアンプやサウンドバーにNetflixのATMOS音声を出力することができるようです。

 Netflixを、動画配信サービス非対応のテレビとサウンドバーで楽しむというようなスタイルであれば、「Fire TV Stick」「Apple TV」などのストリーミング端末を利用するのが最もよさそうです。Fire TV Stickであれば、アマゾン・プライムビデオも5.1ch音声で楽しむことができます。

 Windows10とWindows Sonic for Headphones(Dolby Atmos for Headphones)の組み合わせがよいのは、テレビやサウンドバーなどの外部機器なしで、パソコンとヘッドホン(イヤホン)だけで、5.1ch音声を楽しめるところですが、長時間ヘッドホン(イヤホン)をしているのは疲れます。夜間はヘッドホン(イヤホン)、昼間はサウンドバーを利用するのもよいかもしれません。



◆ドルビー・アトモス対応のサウンドバー:ソニーの「HT-X8500」

 「HT-X8500」は、ソニーのサウンドバーの最新モデルで、2019年夏の「VGP」でも価格帯別での金賞をとっています。

「HT-X8500」:公式・製品情報ページ

 「HT-X8500」は、動画配信で用いられる「Dolby Digital plus/Atmos」とブルーレイで用いられる「Dolby TrueHD/Atmos」の両方のDolby Atmosに対応しています。

 仕様表で、「Dolby Digital plus/Atmos」「Dolby TrueHD/Atmos」を区別して対応状況を明記している点は好感が持てます。「Dolby Atmos対応」というだけでは、両方に対応しているのか、一方だけへの対応なのかどうかはっきりしないからです。

 パナソニックのサウンドバーの仕様表では「Dolby Atmos対応」という表記しかないので、ソニーの仕様表の方がユーザーに対して親切だと思います。

 Dolby Atmosの上方向からの音なども、天井からの音の反射を利用するのではなく、ソニー独自のアルゴリズム(「S-Force PRO」「Vertical Surround Engine」)で、立体的な音響空間を実現しているようです。音の反射を利用しないので、部屋の形や家具の配置などに左右されにくい、ということのようです。

 Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesは、ヘッドホンやイヤホンで、バーチャルの立体音響空間を作るものですが、ソニーの「S-Force PRO」「Vertical Surround Engine」は、2.1ch(あるいは3.1ch)のフロントスピーカーでバーチャルの立体音響空間を作ります。

 バーチャルの立体音響空間の原理ですが、人間が音像を定位する仕組み(音がどこから聞こえているかを感じる仕組み)を利用して、音響を加工しているようです。

 音響の加工処理に使われているのは、頭部伝達関数(HRTF:Head Related Transfer Function)だと思います。

 頭部伝達関数には、耳や頭の形、その他の理由による個人差があるので、「HT-X8500」の人工的な音響空間を立体的に感じるかどうかには、かなり個人差があるはずです。場合によっては、聴力などの個人差も影響すると思います。
 ショールームなどで体験できるようなので、購入前には体験したいものです。



サブウーファー内蔵で、コンパクに設置。



◆ドルビー・アトモス対応のサウンドバー:パナソニックの「SC-HTB01」

 パナソニックのサウンドバー「SC-HTB01」も金賞を受賞しています。
 
 金賞が2つあったわけです。

2019年夏 VGP
 「サウンドバータイプTV用オーディオ(3万円以上5万円未満)部門」
  金 賞:「パナソニック :SC-HTB01」「ソニー:HT-X8500」


​「SC-HTB01」:公式・製品情報ページ


 パナソニックのサウンドバー「SC-HTB01」は、「横幅43cm、高さ5.2cm」というコンパクトサイズなので、パソコン用スピーカーとして使うのにもよさそうだと思います。
 
 Netflixの映画やドラマを、Windows10の「Dolby Access」を利用して視聴すると、「Dolby Digital plus 5.1ch」や「Dolby Digital plus Atmos」の音声を楽しむことができると思います。
 
 立体音響を作り出す仕組みは、ソニーのサウンドバー「HT-X8500」と同じで、反射音を使っていないようです。頭部伝達関数(HRTF:Head Related Transfer Function)などを利用し、パナソニック独自のアルゴリズムで音響処理をしていると考えられます。

 バーチャルな音響空間であるのは、ソニーの「HT-X8500」の場合と同じなので、実際に立体的に感じるかどうかには、やはり個人差があると思います。

 「SC-HTB01」は、ハイレゾ対応なので、パソコンと組み合わせるデスクトップオーディオにも適しています。

 「ファイナルファンタジーXIV」推奨ということなので、パソコンでゲームをプレイする場合にも活躍しそうです。

 「Dolby Atmos対応の映画・ドラマ用スピーカー」兼「ハイレゾオーディオ用スピーカー」兼「ゲーム用スピーカー」といった多用途に使えるので、コスパはよさそうです。

 対応コーデックはSBCですが、Bluetoothスピーカーとしても利用できます。


コンパクトサイズなので、パソコン用スピーカーとしても活躍しそう。


 なお、「SC-HTB01」は「Dolby Atmos対応」ということですが、ソニーの「HT-X8500」の仕様表のように、「Dolby Digital plus/Atmos」「Dolby TrueHD/Atmos」を区別していないので、ちょっと不安になります。

 ブルーレイで使われる「Dolby TrueHD/Atmos」に対応しているのは間違いないと思いますが、仕様表にはできるだけ詳しい情報を出してほしいと思います。

【以前、「楽天ブログ」に投稿した内容を再構成しています】​